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01.this is guitar pop!!

ケージ
:じゃぁ今から全曲レビューしたいと思います。まず一曲目「this is guitar pop!!」ですけども、はまだくん、これ最初聞いた時どう思った?
はま
:パンク!
ケージ
:(笑)
はま
:パンクなのに「this is guitar pop!!」と高らかに宣言するその心は?!
ケージ
:まぁちょっと偉そうに言っちゃえば「バビューンがやればなんでもギターポップですよ」みたいな、決意表明みたいなところがあります。
はま
:最後の歌詞の「border kids are guitar pop! / cutie girl is guitar pop!」、これを言う勇気っていうのが凄いって僕はなんか思いますね。
ケージ
:そう?!(笑)
はま
:当然のことでしかも当たり前のことで、それはギターポップなんやけど、それをすっごい堂々と言ってることが凄いと思う。
ケージ
:(笑)そうなんだ!
はま
:もっとその、ベタベタのものじゃなくっても良いと思うんですよ。
ケージ
:なるほどね。実はあそこの歌詞はいっぱい作ったの、いろんなやつを。
はま
:おー。
ケージ
:最初はいっぱいいろんなことを言ってたんだけど「〜〜〜is(are) guitar pop!」みたいに。でも一番心にヒットするというか、一番植え付けられるコトバが残っていって。
はま
:全体通して歌詞のことも言ってることも3コードなパンクのところもメロディーも、言ってしまえばすっごいベタベタなんですよ。でもそれを堂々とやって「ギターポップ!」って言ってるところが凄いと思う。
ケージ
:(照笑)ありがとうございます。
はま
:それが言い過ぎかも知らんけど一つの発明かなと、ある意味ね。
ケージ
:あーなるほどね。この曲を半信半疑でライブの初めの曲としてやり始めて凄く気持ちよくできるしお客さんも乗ってくれるし、だからアルバムの曲順を決めるときもこれが1曲目しかありえないだろうみたいな感じもあって。
はま
:半信半疑でスタートしたんだ?
ケージ
:僕は信じてたよ(笑)。僕は出来たときからメチャメチャこの曲は凄いと思ってたんだけど、他のメンバーに「えっ?」っていうのは若干あった。それはポッドキャストで森くんも告白してたけど。でも僕はこの曲は本当にギターポップが好きな人なら手を叩いて喜ぶという確信があったし、この曲がクラブとかのギターポップイベントでガンガン流れてお客さんがニコニコ踊ってる風景まで想像できて。妄想かな、想像というより。
はま
:でもその妄想という名の確信がケージくんの中にあったからこそ形になったのかなぁと思う。だってこの曲、一歩間違えばただの下手なパンクになってしまうと思うねんけど、そういう確信とか自分の堂々としたところを出してるから。
ケージ
:(笑)
はま
:これを臆面もなく出来るのって本当のパンクバンドだと思うわけよ。
ケージ
:なるほどね(笑)。嬉しかったのが、音楽評論家の人に「今こんな(バカな)こと、このシーンで出来るのバビュンだけだから、胸張ってやってよ!」みたいなこと言われたんだよね。
はま
:まさにそうやなぁって思うわ。
ケージ
:と言うわけで胸を張ってやり続けていこうかなと思ってます。

02.tiger

ケージ
:次はtigerなんですけど
はま
:tigerは、なんでtigerなんですか(笑)?
ケージ
:歌詞書く前は、例えばBメロがちょっと中国っぽかったり、曲に対して中華系の寅年の女の子のイメージがあったわけですよ。干支を尋ねたら「I'm tiger.」って神秘的で甘い発音で答えてくれるような。
はま
:なんじゃそりゃ(笑)。ま、たしかに「tiger」っていう言葉って、僕、惹きつけられる。「おっ」てなりますよね、なんかしらんけど。
ケージ
:うん、だから僕の中では「tiger」ってその神秘性とかある強さを持った芯のある女の子をイメージする言葉で。ただ明るいだけじゃなくてちょっと翳りもある感じだったりとか。
はま
:うん分かる分かる、曲調にもそれ出てるし。神秘的っていうか宇宙的な広がりを凄い感じる。チイちゃんのサビ終わった後の間奏とかのコーラスにぐっと引き込まれていく感じ、それが「tiger」っていう言葉に合ってる感じがする。
ケージ
:あとリズム隊が凄いがんばってる。今回のアルバムに関しては全部そうなんだけど。
はま
:はいはいはい。これはバビュンの新境地をひらく第一歩だと思うよ。
ケージ
:この曲はアルバムの中でも古い方の曲なんだけど、去年(2005年)の春くらいにはレコーディングしてたんで。
はま
:多分ね、この曲に行き着くまでにいろいろなリズムの試行錯誤があったと思う。
ケージ
:はいはい、ありましたね。
はま
:1stは言ってしまえばリズムに対してのチャレンジがそこまで明確に意識的に出来ていたわけじゃないと思うんですけど、だんだん途中のEPとか挟んでリズムが凝ってきたなぁって。
ケージ
:完全にバンドで曲を作るようになったっていうのが一番大きいかな。スタジオでセッションから曲をゼロから作っていくっていう形で全部の曲がほぼ出来てるから。
はま
:歌詞とか曲調とかいろんな面で凄いんですけど、まずリズムが大きいなって思う。
ケージ
:この四つ打ちの感じがね。本当にこれがクラブとかでかかって欲しいなぁって。
はま
:クラブ仕様ですからね。
ケージ
:僕ライブの時にこの曲でミラーボールが回ると凄く嬉しい。お客さんがディスコチックに踊ってくれてるのを見るのが凄い嬉しい。薄明かりの中でキラキラしたものの下でみんなが曲を聞きながら踊ってるっていうのが理想の形。
はま
:いいですねー。想像できますよ、なるほどねー。歌詞はでも、そう言いつつ「送信、更新」。
ケージ
:(笑)
はま
:Aメロなんかめっちゃ韻踏んで、あえて韻踏んでどんどんどんどん入れ込んでいってる感じですけど、これどういう歌ですか?
ケージ
:これはね、友情を歌った歌です。
はま
:いろいろ詰め込んでますね、いろんなことを(笑)
ケージ
:Aメロで言葉遊びしながら、いろんな楽しい思い出を思いだしつつ、サビではもう過ぎ去ってしまった、もういなくなった仲間のことを思いだしててちょっと切なくなってる。そういうつもりで作ったんですけど、メンバーは単純にラブソングだと思ってたみたいです(笑)。
はま
:ラブソングにはみえないですけどね(笑)。
ケージ
:この前歌詞の話をしたときに、他のメンバーはだいたい僕の書く歌詞はラブソングだと言ってて。僕の中では今回のアルバムの中で明確に男の子と女の子の恋を歌ったラブソングは「cp」と「wendy」くらいかなぁと思って。「explosion」とか「katie」はまだ片思いの淡い恋の感じかな。でもそれ以外は別に恋愛の歌詞のつもりはそんなになかったんだけど、メンバーは全部ラブソングだって(笑)。だから「tiger」も男女間の歌だと思ってたって。ま、それで全然良いんですけどね。ま、とりようによって色々な意味にとってもらえた方が僕も嬉しいなぁと思うし。
はま
:tigerは恋愛の歌とは思わんかったなぁ。なんか世界に向けた友愛的なものを感じた。
ケージ
:そうだね、どっちかというとそんなイメージで作ったかな。

03.prime plumstar

ケージ
:次の曲は先行シングルとしてweb上でもダウンロードしてもらって好評な感じの「prime plumstar」なんですけど。
はま
:大好評ですよねー。これねー、結構皆さんサビが来るまで待ってないといけないという印象をお持ちのようですが、僕はこの曲、イントロのフレーズからキャッチーだなーと思ってるんですけど。
ケージ
:なるほどね(笑)。サビが来なくてもキャッチー?(笑)。
はま
:ぱっとイントロなった瞬間「あー、もうこれシングルだ」ってすぐに思いました。
ケージ
:あーそれ嬉しいなぁ。この曲は新しく入ったギタリストの梅野くんとチイコとドラムの森くんの3人でスタジオで作った曲なんですよ。僕とまこっちゃん(ベース)がいないときにコード進行とか構成とか作った曲。
はま
:じゃぁ彼らが曲の土台を作って。
ケージ
:うん。そこに僕とまこっちゃんが入ってギターのイントロのフレーズ入れたりボーカルのメロディー入れたりして作った曲なんですけど。
はま
:ほー。バンドって感じですねー。
ケージ
:作ったときは歌詞を英語にするか日本語にするかあんまり決めてなくて、サビのとこね「愛のように〜」って歌ってるんだけど、あそこは仮では「I know 〜」って歌って英語で歌ってたの。それをメンバーとか特にチイコさんが「愛のように」って歌ってるってずっと思ってて「愛の歌なんでしょ」みたいな(笑)。
はま
:うんうん(笑)
ケージ
:じゃ、そうしようかなーって感じで歌詞を書いていきました。
はま
:後付けなんやー(笑)。
ケージ
:仮歌ってみんな英語っぽい発音で歌って。日本語にしちゃうとなんかこう制限しちゃうから。言葉をあてはめずにその時の思いとか感情で軽やかに歌いたいんで、仮歌は発音とか音の鳴りを一番重視してて。
はま
:でもちゃーんと(日本語歌詞が)のってますよね!でサビの「誓うよ」と「違うよ」で韻踏んで。
ケージ
:やっぱし韻踏むと気持ちいいからね、やっててね。
はま
:歌詞ってやっぱり遊びたくなるじゃないですか。それがうまいこと出来てますよね。
ケージ
:基本的にダジャレが好きなんで(笑)。ちっちゃい時から。
はま
:ダジャレで曲作ってくださいよ(笑)!でも「tiger」は度が過ぎてる感じがしますけどね(笑)。
ケージ
:(笑)
はま
:で「plumstar」ってタイトルは梅野くんが絡んでるんですか?
ケージ
:まぁ、ぶっちゃけそうね。
はま
:(爆笑)
ケージ
:「この曲タイトル何にする?」ってみんなに聞いたら、まこっちゃんが「ウメボシ、ウメボシ」って言うから「じゃぁplum(梅)star(星)で」って。
はま
:ウメボシでいかんところがオシャレですねー。
ケージ
:本当はね「plumstar」っていう紅茶の葉っぱがあってそれの初摘みを「prime plumstar」っていって美味しくて高価で。そんでそれを願いをこめて飲むとその願いが叶うという「prime plumstar」っていう紅茶の葉っぱがあるんだ、という設定で。
はま
:あー、設定?!
ケージ
:うん、まぁそういう架空の設定作ってたんだけど、今はどうでもいい(笑)。
はま
:(笑)ダメじゃないっすか!サビでも「誓うよ」って願いを叶えるような歌詞なんで、そういう意味付けがあった方が。。。なんかそういうのって作者が勝手に決めたらいいと思うんですよ。そこでどれだけ曲に奥行きを持たせることが出来るっていうのがあるから、ウソでもそういう設定ある方が良いと思いますよ。どんどんやってもらった方が(笑)。
ケージ
:あとね、設定で思い出したんだけど、PV作ってもらったじゃないですか、いわきりなおと先生に。
はま
:あーはいはい。
ケージ
:あれがまたさぁ、ミスタープライムとミスプライムスターっていう男の子と女の子のキャラで、二人の恋の物語のアニメーションPVで。それが僕はもうすっげー嬉しくて。
はま
:なんか全体的にみんなで作っていてますよね。
ケージ
:そうそう、そこでまた歌詞の世界とは違う別の物語が「prime plumstar」ていう言葉から生まれてるっていうのがこの曲の嬉しいところ。なおと先生もこの曲を聞いて気に入ってくれてすぐにイメージが浮かんだみたいなことを言ってくれて作ってくれたし。嬉しかった、そんな曲です。
はま
:この曲はなんか水がはじける感じのCMで使って欲しい。
ケージ
:あー。
はま
:洗顔料ですかね(笑)。
ケージ
:いいねー、クレアラシルとかかな。
はま
:じゃぁ青春系で(笑)
ケージ
:そういえば、自分の高校生の時のこととか思いだして書いたかな、歌詞。
はま
:なんかそんな青い感じはしますね。
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